西国十三番札所 石光山 石山寺

聖武天皇の勅願により天平勝宝元年良弁僧正によって開基され、本堂は懸下木造建築最古のもので、内陣は平安中期。外陣は淀君の修補になるもの。 本尊は勅封になっている。本堂『源氏の間』は紫式部が『源氏物語』を書いたところと伝え、本堂下の御堂は連如上人の母が石山観音の化身だといわれるもので、 その形見と伝える連如鹿の子の小袖を安置している。多宝塔は美しい均斉美をもった鎌倉期の建築であり、鐘楼・大門は共に鎌倉初期n建立になるものである。 境内の奇岩はいわゆる石山の名のでた石で硅灰石からなり、天然記念物に指定されている。

滋賀県大津市石山寺1-1-1
地図参照ください

東大門

鎌倉時代初期の建立

くぐり岩

このあたりの岩は全部大理石である。天然自然に体内くぐり状態をなすこの池は天平時代のものである。

石山寺 硅灰石

硅灰石は、石灰岩が地中から突出した花崗岩と接触し、その熱作用のために変質したものです。 この作用によって通常は大理石となりますが、この石山寺のように雄大な硅灰石となっているものは珍しいものです。 石山寺の『石山』の起こりとなったものです。大正11年に国の天然記念物に指定されました。     

国宝 本堂

石山寺本堂は寄棟造で懸造(舞台造)の礼堂と、その両棟を結ぶ相の間によって構成される総檜皮葺の建物です。 石山寺の建立は古く、本堂は天平宝字五~六(761~2)にかけて造東大寺司によって拡張されたことが正倉院文書に見えます。 その後焼失し永長元年(1096)に再建されたのが、現在の本堂で、滋賀県では最も古い建物です。昭和27年に国宝に指定されました。

国宝 多宝塔

多宝塔は、下層が方形、上層が円形の平面に宝形造の屋根をのせた二重の塔です。建久五年(1194)に建立されたもので、多宝塔の中でも、 最も優れて美しい姿をしており、上下左右の広がりがきわめて美しく洗練され、均斉のよくとれた建物です。また、 内部の柱や天井の廻りなどの壁面には、仏像や草花などの極彩色の絵が描かれています。昭和26年に国宝に指定されました。